Act:0 運命が変わった日

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  ここは日本の首都『新東京』 その中心にある日本の警衛機関の総本山『国家警衛庁』 通称『スイーパーズ』 俺はそこの長である国警長官の部屋の前に現在進行形で立っている。        * 俺の名前は『緋乃村 鏡弥』(ヒノムラ キョウヤ) この春、みごと大学を卒業し、このスイーパーズに入った。 入庁早々、第一捜査課に配属されたのには驚いたが、それも定年を迎えた先輩方の人数を考えたら納得がいった。 第一捜査課はこの国のエリート警官ばかりが集まったエリート集団。 特に秀でた才能のない俺は少し、いや、かなり浮いた存在だろう。 そして、今、なぜ俺が会ったこともない国警長官の部屋の前にいるかというと‥‥ 正直、わからない。 今は桜舞い踊る4月から早3ヶ月。 夏独特の暑い日差しと空気が開放感を誘う7月の始めの今日この頃。 この3ヶ月は特に大きな事件もなく、新人の俺は雑用をこなしていた。 ‥‥ただ、それだけのハズだ。
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