探しもの

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気付いた時から俺はずっとこの世界にいる。 だけど俺がなぜここにいるのか、自分が誰なのも分らない。 小さいけど自分で作ったツリーハウス、大切な仲間たち。 ドワーフとの宝探し、エルフたちの秘密の儀式、海賊たちとの決闘。 今の生活に不満があるわけじゃない。 ただ何故かカロンを吹いてる時や1人でいる時、心の真ん中にぽっかりと穴が空いているようなそんな空しい気持ちになる。 ……ここに来るまでの記憶。 いや、俺が生まれてからあの日ラーホスに出会う前までの記憶を俺は持っていない。   覚えていたのは俺の名前だけ。 もちろん親のことも知らない。 知らないのだから親というのがどんなものか分からない。 けど甘える子たちを見ていると寂しく思うのは俺も心のどこかで親を、俺を守ってくれる存在を求めているのだろうか。
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