出会い

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玄関のドア穴から覗いてみると、一人の見知らぬ男の子が手提げ鞄を持って立っていた。 歳は見た感じ、6、7才ってところ。     ドアを開け、 「なんや坊主。オッチャンに何か用か?」     「…………」      男の子は下を向いて黙ったまま。     「どこの子や?」      「…………」      「オッチャン忙しいんや!とっとと帰れや!」      訳の分からない子供を相手にしてられない。 そのままドアを閉めて、TVの前に向かった。      「おい!ツーアウト2、3塁になっとるがな。しかも3対3のまま。せやけどバッターは4番の金村。一発頼むで~!」      しかし俺の願いも虚しく三振。      「おいおい、何やってんねん!」      飲み干したビールの缶を握り潰す。                『ピンポン!』      「あ~っ!!またあのクソガキかいなっ!」      再びドアを開けると、やはり先程の男の子が立っていた。
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