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「兄貴、このガキ知ってるんでっか?」
「いや…、ちょっとな」
(いったいなんやねんな。俺と何か関係があるのか?
――にしても、こんなところに一晩中いたなんて。
――そう言えば、俺にもこれくらいの子が…。)
男の子の元へ歩み寄り、軽く肩を揺すって起こしてみた。
男の子はゆっくりと目を覚まし、寝ぼけ眼で私の顔を見た。
その瞬間びっくりして目を見開き、すぐに立ち上がり直立不動になった。
「坊主、とりあえず中に入れや」
俺は男の子の肩に手をやり、部屋の中に戻った。
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