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東京にある法律相談所に復讐屋のオフィスがある。
表向きは法律相談所で経営しているため、知名度は低い復讐屋。
だが、知名度が低いからこそ政府に知られることなく経営していける。
そこに来客を知らせるベルが鳴ると共にドアが開いた。
入ってきたのは制服を着た女の子だった。
「ご依頼ですか?」
表向きの従業員が対応するが、女の子は何もしゃべらない。
それどころか、呆然としている。
「どういったご用件で?」
それに訝しげに思った従業員はもう一度尋ねる。
「…あの…その…」
どうやら女の子は戸惑っているようだ。
そして、不安そうに従業員に尋ねた。
「あの…ここで復讐をしてくれるって聞いたんですけど…」
「では、“合い言葉”を仰ってください」
従業員は女の子を安心させるように笑った。
「“醜いあの子に制裁を”……?」
女の子は疑問符を付けながら“合い言葉”を言った。
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