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――それからあいつとはずっと一緒だった。高校の時は頭の悪い俺に勉強を教えてくれたり、学費を稼ぐために一緒にバイトもしてくれた。大学生の時も、俺が歌手になるって言ったのを笑わずに、応援してくれた。……俺が夢破れて地元に戻ってきた時も、何も聞かずに祝ってくれたよ。ただ……もしかしたら、あいつはずっと悩んでたのかもないな、今考えると。俺に気を使って、笑っていてくれてたのかもしれない。
……なんで死んじまったんだよ。フッと消えちまって……何で俺に相談してくれなかったんだよ!――悪い。いや、判ってんだよ、あいつがそういう性格だってこと。だからこそ、俺は、自分が腹立たしいんだ……
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