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「えー? ホントだ。しゃべって、る……犬がぁッ?!」
父より遥かに高い、男の子の声。
間違いなく、この白い犬から発せられている。
残念ながら居間には現在、翠月と子犬しかいない。なんど部屋を見渡しても。
「犬じゃねえよ」
「いやあーッ!!」
子犬だということも忘れて、天井高く投げ捨てると、うげっ、と頭から畳に激突した。
動かなくなったのを見ると、死んでしまったかもしれない。
恐る恐る、一歩近づいた。
「いてぇぇ! なにすんだよ!」
「いやー!」
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