もう少しだけ

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「その傷、またやられたな!?最近はマシになったと思ってたのによ・・・。」 回想に浸っていた廉の傷だらけの顔を見て、時次が言う。 「2週間ぶりだ。意外と月日は経っちゃいないぞ、時次。」 「クソ、あいつら・・・次見かけたら、ただじゃ・・・」 「いいよ、大丈夫。わざわざ時次に頼ってるわけいかないだろ?」 「だからって・・・」 「ほらほら、本買うんなら早く買いなよ。」 廉が時次を急かす。 「どうだい、久々に外であったことだし、今からお茶でも?」 「相変わらず古風な誘いかただなぁ・・・まぁいいけどよ。」 廉の誘いに、時次が笑いながら応える。 「しかし、お前も暇してんなぁ。普通の中学3年生なら、今頃受験勉強でヒィヒィ言ってる時期だぜ?俺なんか平日外出るのなんか一週間振りだ。」 「僕は普通じゃないから。」 廉の言葉は自慢でも何でもない、事実だった。その言葉に嫌みったらしさも何も感じられず、むしろそれが癪なように廉は言った。
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