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その頃、 騒然としていた教室内では                           茜のやつ、 志貴が来ること知ってたな 楓の前で延々と『茜はどこだ!』と詰め寄る志貴には全くもってうんざりする 茜の素早さを感心しながらも、明日になれば嫌でも顔を合わせることになる茜をどうやって懲らしめてやろうかと考え続けていた。 「仕方ない、今日は楓で我慢するか」 態度の豹変と自分のことをちゃん付けで呼ばなくなったということは志貴がとてつもなく不機嫌だということがはっきりとわかる。 こんな不機嫌丸出しのやつと下校も一緒だと思うと泣きたい。 自分は振り回される立場ではなくて振り回す立場でありたい楓は、この日初めて振り回され続けた茜の気持ちがわかったような気がした。 とは言うものの、こんなことは日常茶飯事 茜に逃げられることなど当たり前だろうとツッコミをいれたいところだが、志貴としては未だ慣れることはない 次は如何に茜を素早く捕まえ、二人でラブラブな下校ができるかという何ともくだらない作戦を立てるためこれから付き合わすつもりだろう そんなことわかりきっている楓はがっくりと肩を落とした 安息の地はどこへ?
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