18人が本棚に入れています
本棚に追加
夢をみた時の目覚めは最悪で、暗闇で迷子になったような言いようのない孤独感に包まれる。
そんな時は何もする気になれず、抜け殻のようにただ一人じっとしている。
目が覚めてから15分位経っただろうか、安っぽいガラスのテーブルの上で無造作に置かれた携帯が鳴り、バイブの振動で少しずつ横に移動した。
まだ夢から完全に目覚めてない俺を少しずつ現実に呼び戻す。
いつもならたいがい携帯が切れて、そのまま放置なのだが、今日はやけにしぶとい。
「チッ!」
俺は軽く舌打ちして重い腰をあげた。
こんなにしつこいのはあいつしかいない。
「はい、はい」
そおボヤキながら俺はやむなく携帯に出た。
最初のコメントを投稿しよう!