18人が本棚に入れています
本棚に追加
あれから10年の間俺は七夕祭りに行く事を避け続けてきた。
そうする事で少しは彼女を忘れる事ができると思ったからだった。
しかしこの10年、俺は彼女の事を一時も忘れる事ができないままでいる。
心にポッカリとあいた穴は彼女への思いを何もかも飲み込み、まるで底無し沼のようにいまでも俺の心の中に存在し続けた。
誠との電話を切ってから30分程経ってからだろうか、誠は俺の家に迎えに来た。
そして俺はこの日に
10年の呪縛をとく決心をした。
そう……
これからこの日が運命の日になることも当然知らないままに……
最初のコメントを投稿しよう!