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あれは竜二と離ればなれになって二年目の七夕祭りの夜の出来事だった。
二年間手紙を何度出しても竜二からの返事はなかった。
私が原因で離ればなれになったのだから、竜二は私の事を既に忘れてしまっていても無理はないと思う。
それでも私は忘れられずにいた。
竜二が本当に私を忘れてしまったのか、どうしても確かめたかった。
私は高校一年の七夕祭りが近づいた時、七夕祭りの夜にあの公園の噴水の前に来てほしと手紙に書いて送った。
その当時の私にとって隣の県に一人で七夕祭りに行く事は、かなり勇気のいる事だった。
やはり返事は来なかったが会える事を願って、七夕祭りの夜公園の噴水の前で待った。
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