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「お前…何やってんだ…?」
大野は何が起きたか分からなかった
木村は無言のまま、倒れた
大野はかぶさって来た木村を抱き起こし、揺すった
「おい、祐介!祐介!」
木村は血だらけになりながら、うっすらと目を開けた
「勇樹…無事だっ…た…か…?」
木村は既に虫の息で、周りの武装集団は一人も残っていなかった
「死ぬなッ!起きろッ!お前、選ばれたってあんなに喜んでたじゃねぇか!」
木村の両手には変身する為のベルトと剣があった
「もう…駄目…だ…逃げ…ろ…」
木村が呟く
「変身して…アイツらを倒してくれよ!」
大野が木村の右手にあるベルトを取って叫ぶ
「無理だ…そうだ…お前が…変身しろ…」
木村が笑って言う
「俺になんか…」
「出来るさ…昔っからなんでも出来ただろ?…変身…出来る…俺は信じてる…」
木村はそう言って息絶えた…
それと共に大野の叫びが木霊した
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