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照れくさくなったのかもしれない……。
だけど、返事は返さないといけないから、俺は……。
「礼……」
俺が呼びかけると、礼はゆっくりとこちらを向いた。
俺は、礼の夢、自分の想い、これまでの事、それら全てを声に乗せて言った。
「俺と結婚してください……」
それは、礼の夢を叶える魔法の言葉だった。
‡
一瞬、功成君が何を言ったのか解らなかった。
でも――
おれとけっこんしてください――
――俺と結婚してください
徐々に頭の中にその言葉が浸透してきて……。
私は……。
「何を言ってるんですか……まったく」
恥ずかしくなって、功成君に背中を向けてしまった。
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