プロローグ

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「ワシらに近付くんじゃない! この化け物!」 「そうよ! アンタはこの世にいちゃいけない存在なのよ!」 「そーだそーだ! 早く出てけ!」 怒鳴り散らす俺の周りの人達 繰り返される罵声。 その恐怖から生まれた怒りの矛先は、俺に向けられている 俺のこの能力のせいで……。 俺が持っている能力はライフドレインという能力。 相手が俺に近付くだけで、魂が抜けたように突然倒れる。 相手が倒れた際に、俺はそのライフを体内に取り込み、様々な能力に変換する仕組みになっている 物心がついた頃から、この能力が俺に備わっていることが分かった。 なぜ俺に備わっているのかは知らないが、とにかく迷惑極まりない能力だ。 この能力のせいで周りの人からは怪物扱いされ、罵られては遠くから石などを投げ付けられる。 俺は……俺は何もしていない。 自分でそう否定をしても、現実では俺の目の前で人が倒れてゆく。
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