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小さな頃からずっと怪物扱いしてきた周りの人物も、日を追うごとに扱いがさらにエスカレートしてきた。
最初はその仕打ちになんとか耐えていたが、俺が近付きもしてないのに、俺に対する仕打ちが酷くなるのを黙って耐えるのにもバカらしく感じてきた。
そしている内にも時は止まることなく流れ続け、18歳になった現在でも相変わらず小さな頃と同じ生活を送っていた。
ある日のこと、俺はいつものように、山頂にある水を汲みに、村人に近付かないように注意しながら家を出た。
家から出ると、待ち伏せをしていたのか、村の子供が一定の距離を保って石を投げ付けてきた。
いつものごとく俺は、それを避けながら無視をする。
これが日常になってしまったのは非常に悔しいが、仕方のないことだろう。
「やーい、やーい! 怪物め! アイツに近付くと死んじゃうぞ!」
「アハハハハハ! この村から出てけ!」
「…………」
「お前みたいな怪物、このオレ様が追い出してやる!」
村の子供の一人が、一際デカい石を両手で力一杯持ち上げ、それを俺に投げ付けてきた。
「死んじゃえ!」
「……!」
予想外の行動に、一瞬判断が鈍ったが、それでも難なくかわした。
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