スプートニク2号

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 やがて訓練が終わると、所長は私に彼女を預けた。  そこで、初めて彼女の名前を聞いた。クドリャフカ。「毛巻きちゃん」と言う意味だった。  ヘンな名前ね。と頭を撫でても、彼女は嫌そうな顔をすることがなかった。  彼女の食事は徹底して行われた。栄養価等が調整された食べ物を、チューブで直接喉に入れるものだった。  それでも彼女は与えられた物は全て食べた。舌が触れてないから味も分からないだろうが、美味しそうに食べていた。
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