スプートニク2号

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 その後私は所長に思いきって頼んだ。  今度のロケット発射、無人で行ってくれないかと。  即、却下された。  国の最高権力者の命令を、何の権力も持たないちっぽけな私が覆せるわけもなかったのだ。  私は途方に暮れたまま、ロケット発射のその日までクドと共に生活した。  だが、時が経つのは無情にも早く、ついにその日になってしまった。  1957年11月3日。スプートニク2号、発射の日である。
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