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この街に
ずっといたのに
今までどうして
気付かずにきたんだろう
この街に
きみがいたこと
めぐりあえたこと
祝福をあげたいんだ
花散る散歩道で
多くの人が行き交う
その中にきみをみつけた
過ぎ行く季節を惜しむように
枝に手をさしのべて
花びら愛しむきみは
この世に一瞬
舞い降りた天使かな
ひとつだけ
確かめたくて
きみの涙のわけ
とめどなくこぼれている
ひとつだけ
確かなことは
今この時、この場所に
きみがいること
桜はきみの想い
受け止めながら散りゆくけど
僕にも少しきみのその
哀しみをわけてくれないか
これからさきの道を
きみと歩いていけたら
どんなにすばらしい
人生になるだろう
儚げな桜に似て
きみは風にさらわれそう
僕だけにその微笑みを
いつまでも永遠に残してほしい
これからさきの道を
きみと過ごす春の日
花吹雪、二人に
ずっと降り注いでいて
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