とある日

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隆昭は朱華の目線まで 体勢を低くして 囁いた。     「倉庫の前の駄菓子屋にいたんだ。そしたら連れ去られそうな咲隈がちらっと見えて…」   ガシッ   隆昭の声がとまる。突然朱華が抱きついたからだ。     絶対絶命の状況下での登場シーンだったため朱華の目には普段は汗臭い剣道バカにしか見えない中村隆昭が王子様に見えて…     「フェッ こ…こわかったよぅ…ぅぅ…」     つい 抱きつく腕の力が強まる。   私を助けに来てくれた 王子様…。     一方の隆昭は…      
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