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授業が平和に終わって昼休みになってしまった
あたしのお昼ご飯はおにぎりひとつ
「そんなんで足りるんか?」
誠が心配そうに言った
前はお弁当を持って行ってたけど毎日少し食べるとアイツ等に見つかってぐちゃぐちゃにされた
人間不思議なもので毎日少ししか食べないと本当に少しでお腹がいっぱいになる
「大丈夫よ。」
あたしは微笑した
「あかんっ!!」
誠が大きな声で言った
あたしは驚いて誠を見た
「だからそんなに細くなんねん」
誠が眉間に皺を寄せて言った
そんなことを言われても…
「鞄の中、見てみ?」
誠があたしの鞄を指差した
鞄をあけるとお弁当箱があった
「なにこれ…」
あたしが呆然としていると誠が笑顔で言った
「愛妻弁当!!」
愛妻って…
「食べろと?」
あたしが誠を見ると目を輝かせて誠は言った
「うん」
仕方ないからあたしは食べ出した
でも…アイツ等に見つかったらこのお弁当は…
「マズい?」
誠が泣きそうな顔で言った
「えっ!?ううん、美味しいよ」
あたしは慌てて笑った
「本間っ!?良かった~」
誠が子供みたいな笑顔を見せた
やっぱり純粋すぎるよ…
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