161人が本棚に入れています
本棚に追加
一線。
セレナは凄まじい跳躍と同時に剣を振り抜き、目の前に広がるスフィア達を一刀両断する。
遅れながらスフィアもセレナを視認し、目標を定めてくる。
だが、すでにそこにはセレナの姿はない。
「はぁぁぁぁぁ!!」
目標を見失ったスフィア達を天井と壁を蹴りスピードを落とさずジグザグに迫り、切り伏せていく。
次々と数を減らしていくスフィア達。だが、セレナの頭上に突如巨大な影が降りてくる。
「ちっ!」
セレナは危険を感じ咄嗟に軌道を逸らし、その影から一気に距離を取る。
「狙撃型の大型スフィア…」
体制を整え、目標を見据える。先程向かおうとしていた軌道上にはなにかで焦げた大きな痕が残っていた。
その痕の主は周りに小型スフィア達を従え、その怠慢な姿で中央部分に堂々と居座っている。
おそらく小型スフィアの数が減ったことで現れたのだろう。
最初のコメントを投稿しよう!