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「うひゃ~、装甲厚そうだなぁ。こりゃ時間掛かるかも――ね!」
足を止めたことで目標を捕らえ切れなかった小型スフィア達もビーム状の魔力攻撃を行ってくる。
セレナはすぐさま回避行動に移り、室内を駆け回る。
いくら数が減ってるとはいえ、視認出来るだけでも小型スフィアは数はおよそ30体。そのうえ中央には必殺を構える大型スフィア。
「くっ!」
徐々に追い込まれていくセレナ。すれ違い様にスフィアを切り伏せるのがいい程度で、反撃することが出来ずにひたすら逃げ回る。
AAランク魔導士でもてこずる状況だろ。ましてやセレナは陸戦Bランク。
広域魔法も使えなければ、魔力制御もろくに出来やしない落ちこぼれの魔導士である。
このまま追い詰められて大型スフィアによってトドメをさされ、試験は終了かと思われた。
でも―、
「それでも!まだやれることはある!」
セレナは目の前のスフィアを破壊し、再びスフィアの群れに突撃していく。
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