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「その写真ね、春に降ってた雪だったから『ハルユキ』って題だったんだよ。だから、」
雪がそう言ったのを俺は遮った。
「だから俺達みたいってことか?」
俺がそう言うと、雪は頷いた。
「名前も一緒だったから。それと…。」
雪は言いかけると、俯いた。
「それと、何?」
雪の顔を除き込むと、雪の顔が赤いことに気付いた。
「春と見たいなって思ったの。」
雪は俺から顔を背けるとそう言った。
「ふーん。何で俺と?」
俺が意地悪くそう言うと、雪は俺の方を向いた。
「それは…。」
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