5人が本棚に入れています
本棚に追加
大人達は酒がはいって上機嫌だ。
姉はテレビのクイズ番組に一人で受け答えしている。
かくいう僕は…ラジカセを修理中だった。
祖母のもので2年前に壊れたらしい…
直るかどうか…正直なところ怪しい。
その時は迫ってきていた(この時点では、まだ気づいてなかった)
そのうちに大人達がどんちゃん騒ぎを始めた。一人ずつ得意技を披露するらしい。
…無駄に盛り上がっている。
姉はテレビを消した。
眠そうに楽譜を鞄から引きずりだす。
そして衝撃的な一言を言って2階にのぼっていった。
「あんた、なに見せるん?」
あまりの唐突さに僕は…どんな顔してたんやろ?
頭の中で忙しく…
「おい!どうすんだよ。なんの準備もしてねぇぞ。」
「まぁ待てよ。とりあえずラジカセ直さなきゃ」
「今から俺が考えてやるよ。」
「ばか!今からじゃ練習してもおそいよ」
「まぁラジカセ…」
「うるせぇよ!×2」
「どうしよー」
みたいな会話。
とどめをさしたのは母だった。
「したんーお父さん達が呼んでるよー」
そうして僕は、大人たちの輪の中に…
「したん、お前なんかやれっ!」
「ちょっと待ってなー」
(なんかってなんやねん…)
「おうっ今年で、したんも中学に……」
焦る僕…なにしようか…
「おじさん!ちょっと待っててなっ」
とりあえず退避(笑)
最初のコメントを投稿しよう!