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とある建物の一室で1人の少年を19の人が囲んで座っていた。少年以外の者は皆コートを着ており、また、そのコートのフードを被っているため顔は見えない。
「では名前は?」
少年の目の前に座っている者が聞いた。
「蒼井 銀(アオイ ギン)」
「No'sに入ろうと考えた理由は?」
蒼井 銀という名の少年はすぐに答えようとはせず、少し考え込み、口を開いた。
「約束と救済、そして復讐」
銀は淡々と答えた。
「その内容は?」
「約束はNo'sに入るとある人物との約束のこと。救済はその人物を助けること。復讐はその原因を作った者たちに対すること」
銀の目の前にいる人物はその後も質問を続け、銀はそれ対して、ただ淡々と答え続けるだけであった。
「蒼井 銀。お前にNo.19と絶零の騎士の名を与える」
銀はフードの付いたコートとXⅨという字の浮かんだ宝石が埋め込まれた指輪を受け取った。そして、銀はいくつかの言葉を交わすとコートを着て、さらに自身の銀色の髪を隠すようにフードを被り、右手の中指に指輪をはめると部屋をあとにした。
この日、ギルド最高ランクNo'sに最年少記録となる9歳のNo'sが誕生した。
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