聖天魔術学園

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まだ太陽が姿を現し始めた時間、黒い髪と瞳の少年が目を覚ました。その部屋はきれいに整理され、棚には魔術の本、机の上には時計と写真以外は置かれていない。 「今日は入学式だ。俺は学校に通うことなんて初めてだから少し楽しみではある。No.4が言うには俺の目的の達成を早める者たちがいるらしいが、俺としては関わりたくないよ」 その少年は髪と瞳の色を変えた蒼井 銀であり、髪は銀色から、瞳は蒼色から変えている。また、銀が見ている机の上にある写真には4人の人物が写っており、1人は黒い髪の女性、残りの3人は銀色の髪の男性と少年、そして少女である。 「それにしても一つの場所にNo'sが5人も集まるというのはどうかと思うが……さて、軽く運動するためにそろそろ行くとするよ」 銀はそう言って写真を小さな箱に近づけた。すると明らかに写真よりも小さい箱に吸い込まれるように納まっていった。 銀が制服に着替え、刀を携えて部屋を出るとそこにはいくつもの扉が並んでいた。銀がいた部屋、そこは聖天魔術学園高等部の寮の一室だ。
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