4700人が本棚に入れています
本棚に追加
「えっと、では、次は私がしますね」
緊張しているのか震えた声で言った赤色の髪と瞳をした少女が立ち上がった。その少女を見た銀の眼にはどこか哀しみのようなものが見られた。しかし、そのことに気がついたのは前に立っている洋平ただ1人だ。
「私は……もうわかると思いますが朱井一族の人間で朱井 光(アカイ ヒカリ)です。属性は火と光と風でギルドランクはAAです。あと、試験の結果は1位でした。よろしくお願いします」
光は礼をして席に着いた。その顔は少し赤くなっていた。そして銀と特待生以外の者はやっぱり朱井が1位だったんだな、と話し始めていた。
「お前たち、いちいち騒ぐなよ。じゃあ、あと1人。やってくれ」
洋平がそう言って教室が静かになると銀は立ち上がって自己紹介を始めた。
「俺は冬野 銀(フユノ ギン)。属性は氷と風でランクはAA。試験の結果は2位。よろしく」
銀は何の感情も込められていないような声で淡々と言った。
「勉強とかでわからないことはこいつらに聞けよ。特に朱井と冬野にな。次は他の人たちも自己紹介していってくれ」
洋平がそう言ったため、他の者たちも自己紹介をしていき、全員の紹介が終わった。
最初のコメントを投稿しよう!