聖天魔術学園

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「全員の自己紹介が済んだみたいだな。なら次はチーム分けだ。1クラス80人だから8人で1チーム作れ。作ったチームのメンバーを俺に報告したら帰っていいぞ。じゃあ、さっさと作ってくれ」 洋平がそう言うと特待生以外の生徒がほぼ同時に動いた。 「氷絶空間」 しかし、銀はその者たちが来る前に誰にも聞こえないような声で呟いた。すると銀は小さな氷の空間の中に移動していた。実際には空間をその場に作り出し、姿が見えなくなっているだけなのだが。 そして当然と言えば当然なのだが特待生の周りには我先にと多くの生徒が集まっていた。銀のもとに集まろうとしていた者たちも銀の姿が見えないため他の特待生のもとに移動した。 しかし、銀はそこで視線を感じた。その視線を送る人物を見ると、それは朱井 光であった。 「気がつかれてるみたいだな。まぁ、空間魔法は込める魔力量で精度が変わるから仕方ない。気がついているのは洋平と光だけだから大して問題はないだろ」 銀は1人でそう言って顔を光から外し、窓の外へと向けた。チーム分けはまだまだ時間がかかりそうだ。
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