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「お久しぶりです。」
橘教師が清水教師に礼をする。
「おう…しかし突然のオファーで驚いたぞ!」
清水教師は橘教師に笑顔を見せる。
清水教師は決して小さくはないのだが、背の高い橘教師に比べるとやや小さく見えた。
「先輩ん所、さすがですね。かなりの人数で驚きましたよ。」
橘教師の言うとおり、さすが強豪校と言った感じだろう。
「ああ、ほとんどが一年だよ。毎年この人数からついて行けない奴は去っていくからな…どんどん減っていく。」
一息ついて清水教師は続ける。
「今日は三年生は来てないんだ…うちの学校で練習だ。とは言っても、三年は七人しかいないからな。副顧問に走り込みをやらせとくようお願いしといたんだ。」
この言葉にピクリとする橘教師。
だが、何も言わなかった。
自分が清水教師の立場でも同じ事をしたであろうからだ。
弱小校相手に"ハンデ"をやるようなこの行為を…
「じゃ、俺は指示しないとだから行くわ。」
そう言って体育館内へと消える清水教師。
橘教師もその後に続いた。
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