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珍しい血族のはずなのに、なぜか意外とみんな近くで暮らしている。
でもって、恐ろしく仲がいい。
「おはようございます、会長」
力なく返事をして、素通りしようとしたのに――捕まった。
首の後ろを捕まれ、俺の身体は宙に浮いている。もちろん腕力でなく魔法だが、こんな状態じゃ足を踏み出しても意味がない。
俺が諦めて見上げると、作りものの笑顔が俺を見下ろした。
会長と他人行儀に呼んだのを、怒ってるぽい。
「あのですね、俺教室に行きたいんですけどぉ」
「ダメ。
理由は俺が凌と話がしたいから」
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