1.魔道書使い、誕生?

11/43
前へ
/331ページ
次へ
     珍しい血族のはずなのに、なぜか意外とみんな近くで暮らしている。  でもって、恐ろしく仲がいい。     「おはようございます、会長」      力なく返事をして、素通りしようとしたのに――捕まった。  首の後ろを捕まれ、俺の身体は宙に浮いている。もちろん腕力でなく魔法だが、こんな状態じゃ足を踏み出しても意味がない。      俺が諦めて見上げると、作りものの笑顔が俺を見下ろした。  会長と他人行儀に呼んだのを、怒ってるぽい。     「あのですね、俺教室に行きたいんですけどぉ」     「ダメ。  理由は俺が凌と話がしたいから」
/331ページ

最初のコメントを投稿しよう!

2121人が本棚に入れています
本棚に追加