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その俺が今更、ってのもあるんだ。
複雑なオトコノコ心をだぁれもわかっちゃくれない。
「俺はどっちでも構わないと思うけどね。
凌がどうしても嫌だっていうなら、高おじさんがガス抜きして、また封印するだけのことだと思うし」
すねる俺をなだめるように、皇にぃは俺の頭を撫でる。
兄弟のように育ったとはいえ、俺ももう13歳だ。
昔みたいに頭を撫でられたくらいで、ごまかされてやるもんか。
「それに、俺は凌は今のままが一番いいと思うしね。
大丈夫だよ、俺が学園に入るまでまだ半年以上もある。
何も心配いらない」
皇にぃ、そう感激の声をあげて抱きつこうとして……思いとどまった。
この人、天才魔法使いなんてものじゃなくて「超」がつく天才魔法使いなんだった。
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