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「転校生を紹介するぞー」
ホームルーム開始前、担任のそんな声が聞こえてきて男どもの野太い歓声があがる。
別に転校生が珍しいわけでもないのに、なぜそこまで毎度毎度盛り上がれるよ?
とまあ、そんな感じでふてくされていた俺は、教卓の方を見ようともしなかった。
他の学校じゃ手に負えなくなった魔法使いの卵たちが、この学校に転校してくるのは、冗談じゃなくよくある話。
「そういうわけだからよろしく頼むぞ。
深元の席は……高本の隣な。高本ぉ、特によろしく頼むなぁ」
「ちょっと待てっ!」
なんで、どうして! そこで俺の名前が出てくるよっ!
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