2121人が本棚に入れています
本棚に追加
「ああ、それに関しては事後承諾で構わないだろう。
高がどれだけ仕事を抱えているかを考えれば、あまり負担もかけられない」
そうですか。
日向さんは少し悲しそうな表情を浮かべ言うと、俺を放った。
ひょいっと。
ちょっと待てい!
そう、怒鳴る間もなく――俺の身体は、例の机の上に着地。ほんの数メートルのところに理事長サマの顔。
この光景はあれか?
儀式の生け贄みたく捧げられちゃうのか、俺?
13歳で女装が無理なく似合うと言われる俺でも、一応は男。それなのに情けなく思えるほど、内心ではびびりまくってる。
ちょうど持っていた包みをしっかと抱きかかえ、俺は来るだろう“抱擁”に備えた。
最初のコメントを投稿しよう!