1.魔道書使い、誕生?

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     そう俺が言おうと、口を開いた時だった。       『緊急校内放送、緊急校内放送。  第三魔法実習室にて、緊急事態発生。実習棟の生徒は教師の指示に従い避難せよ。ほかの生徒は待機し、職員は対処に向かえ。  これは訓練ではない。    繰り返す、これは訓練ではない――』        けたたましいアラームと共に、緊迫した放送が入る。      第三魔法実習室って、俺のクラスが使ってる部屋じゃねぇかよ。  なんの騒ぎだよ? っていうか、何が起きた!?      爆発なんて日常茶飯事のこの学校で、緊急事態って!     『おい、凌とやら。行くぞ』      呆然とする俺に、ソレは言った。     「ちょっと待てよ、俺が行ったって仕方がねぇだろ?  俺がどんなにオヤジと顔が似てようが、俺は魔法なんてもんは使えねぇんだよ」      ああ、そうだ。      何が起こってるのか不安だし、クラスのやつらは無事なのか心配だよ。  だけど、魔法の使えない俺に何ができるってんだよ。  
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