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『はっ、そんなもの、この俺には関係ねぇな。俺には大量の魔力と、知識がある。お前はいるだけでいい。
そこにいるやつらを助けたけりゃ、俺に従え。
俺の名を呼べ、俺に名を刻め』
そうすりゃ、俺が力を貸してやる。
ソレは自信満々にいい、俺に指を突き出した。
オヤジは、この魔道書があれば俺も魔法が使えるようになるだろう、とは言った。
俺なら安心して預けられるとも。
俺は一瞬ためらってから包みを開き、現れた革張りの本を開く。
何が描かれてるのかさっぱりわからない図に、オヤジの癖のある字が並んでいる。
――Takamoto Takashi
そう書かれた下に、俺はポケットからボールペンを引き抜くと書く。
――Takamoto Shinogu
走り書きでミミズがのたうちまわるような字だが、今はそんなことはどうでもいい。
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