1.魔道書使い、誕生?

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    『いつの時代にも、馬鹿はいるんだな。  くっだらねぇ』      その手はシキの作った炎で、阻まれた。      突然のことで炎を打ち消す魔法が間に合わなかったのか、男は焼けただれた手を抱えて後退る。     『そういう馬鹿なマネを考えるんだ、御堂の事件を知らねぇわけじゃねぇよな?  あんときゃ、俺も甘かったんだ。素直に皆殺しにしときゃあ、こういう馬鹿が現れなかっただろうによぉ』      シキは狂ったような笑いをあげ、炎の塊と氷の塊を作り出した。      何をする気だ?      俺がシキに問うより先に、男は舌打ちをして窓から飛び出した。  窓の割れる音に、外から悲鳴が続く。    もうあの男が戻ってこないと思ったのか、炎と氷の塊は霧散した。      とりあえずは、これで大丈夫だろう。  たぶん、今すぐには戻ってこないだろうし。  
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