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理事長室。そこで俺は――なぜか皇にぃに抱きつかれていた。
はっきり言おう、ウザい。
置いていかれたことはさすがにちょっと恨んではいるが、こうもべたべたされるのは嫌だ。
頼むからやめてくれ。
「授業開始から十分ほど過ぎたころ、教室のドアから男が侵入してきた。
そして高本凌はどこだと怒鳴り散らし、手近な生徒を炎で脅しながら尋問。目標である高本凌は教室にはいないと答えるがそれを男は信用せず、男は嫌でも名乗りださせてやると力押しに出た」
この状況が見えているのかいないのか、淡々と話しだす転校生。
かなり緊迫した事態だったはずなのに、そういう風に話されると緊迫感がないというか。
「応戦しつつ、他の生徒から引き離すことに成功。
第一魔法実習室にて対峙していたが、隙をつかれ捕獲に失敗。対応を捕獲からレベルAに移行。そこに保護対象である高本凌が登場」
……ん?
捕獲に失敗?
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