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時間は放課後、教室に残っているのは俺と深元だけ。そんな中で俺は机に突っ伏していた。
これを誰が俺を責めることができようか!
……あ、皇にぃと約束してたか。
あまり遅くなると怒る、以前に心配するだろうなぁ。
だけど、俺には既に動く気力も何も残ってないわけで。
『だらしがねぇなぁ』
原因は俺が枕にする本の代わりに、俺の頭の上で目一杯笑う。
ふつふつと怒りが湧き上がってくるのは、どうしてだろうか?
こんなの、オヤジと本格的に喧嘩をした時以来だぞ?
「ちょっと黙れ。俺の頭の上で喚くな。それにテメェのせいじゃねぇか、全部!
いきなり出てきて、どれだけ俺が迷惑したと思ってんだよ」
『責任転嫁は良くねぇな、俺を呼び出したのはお前だろ?
俺は誰かが呼び出さなきゃ、現れたり出来ねぇんだからよ』
確かに授業で答えられなくて、誰か助けてくれと手近にあった本を掴んだ気はする。
だからって、俺の声音を真似て答えるなんて手の込んだことをする必要がどこにあるよ。
おかげで大変だった。
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