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巨大な魔力を持つ者は、殆どが魔法家の出。
それぞれの家でどういう教育をしているかまでは知らないが、京さんや日向さんが俺たちに教えたのは自分をごまかしてまで使うなというものだった。
それと一緒に常識というものを叩き込まれたから、少なくとも魔法を使って犯罪をしようという気にはならなかった。
俺にはまず無理だというのはおいといても。
そういう教育を受けてないやつが手に入れれば、犯罪に走っても無理がないものだと思う。
だから、普通の中学生に渡せるものじゃないはずだ。
俺の周りが普通じゃないのは、まあ、忘れるとして。
「長官の考えることは、予想がつかないのでなんとも。
だが、あの方は遥か先を見ている方だ」
「オヤジはそんな考えてねぇと思うぞ。
俺を育てたのはオヤジの兄貴の京さんだし、この学校を決めたのは俺自身だしな」
自分で言って、ちょっとでなく悲しくなったのはなぜだろう。
間違いなくオヤジのせいだ。
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