2.魔道書使い、奮闘?

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    『おい、皇とやら。  テメェの技量をみてやろうじゃねぇか、雑魚どもを下がらせてサシでやろうぜ』      シキが楽しそうに言うと、皇にぃは取り囲んでるやつらに下がるように言って近付いてくる。     「そのことについては異論はない。  だけど凌を傷つけるだろう結果は遠慮したいね」      そうは言いつつも、皇にぃの周りに魔力の渦が見える。  皇にぃが体内で活性化させた魔力は、かなり大きい。     『おお、すげぇ。  さすがは奈月の、ってとこだな』      シキはそれに感嘆の声をあげて、パチパチと手を叩く音を鳴らす。  音に慌てて姿を探すと、なぜか俺の肩の上にいた。     『だが、ただ活性化させるだけじゃ俺にゃあ、適わねぇな。  最低でもこのぐれぇやってくれねぇと、面白くねぇ』      楽しそうにシキは言うと、パチンと音がなる。  たぶん、オヤジが魔法を使う時のように指を鳴らしたんだろう。さすがはオヤジの性格が元になったやつ。    なんて関心してる間に、俺の周りを取り囲むように魔力が渦巻いていた。  それは皇にぃのそれよりも濃く、力強く渦巻いている。     『今の高がどのくらい出来るか知らねぇが、俺を作った時にゃこのくらいできたぜ』      ……さすがはオヤジ。  だてに世界の五指に入るとまで言われてねぇ。      って、ほめてどうする!  あのクソオヤジのせいで、俺がどんだけ酷い目にあったと思ってるんだよ!?  
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