2.魔道書使い、奮闘?

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    「ちょっ!」      皇にぃを殺す気かよっ!      俺がそう怒鳴るより先に、俺を包み込むように風の繭が生まれる。     『其を守るは絶対的な風の刃』     「猛き矛に勝る堅き盾  矛を食らいてなお  揺るぎない盾とあらん」      シキがそう言うのと、皇にぃが言いながらこっちに向かってきたのはほぼ同時。  俺の周りの風の繭と、皇にぃが作り出した盾がぶつかって、再び爆発を起こす。      あの、俺、何が起こっているのか頭と目がついていかないんだけど。  つーか、皇にぃ、いつの間に?     「絶対零度の氷  鋭き剣先となれ」     『その身を焦がすは劫火  世界を滅ぼす大火なり』      だけどふたりは待ってくれる様子もなく、次々と魔法を唱えて――そのたびに大爆発を起きる。      これ、端でみてるとかなり凄い光景なんだろうなぁ。      なんて、現実逃避をしてもいいだろうか?  っていうか、させてくれ。  こんな魔法合戦は、俺にとっちゃテレビの中の世界なんだよ。  
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