2.魔道書使い、奮闘?

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    『大地より生まれるは  鋭き爪を持ちし者』      急降下したかと思えば、俺の足がわずかに足についただけで再び上昇した。    な、何をしてくれるよっ!     『姿を成して意に従え』      今度こそ怒鳴ってやろう。そう思っているうちに、俺が足をついた辺りの地面が盛り上がっていく。  それは徐々に形を作っていく。      マジで何をしてんだよっ!     「土人形か、また面白いものを」      皇にぃはそれの正体がわかったのか、楽しそうに呟くと顔にかかった髪をかきあげた。  もの凄く、嫌な予感がする。     「なら、俺も応戦してあげないとだよな」      俺には聞き取れないほど小さな声で皇にぃは何かを呟く。すると皇にぃの頭上に水の塊が出来ていく。  昔、あれで水遊びをした記憶があるけど、今回はそんな目的じゃないだろう。      俺は思わず魔道書を強く抱きしめた。  だって、怖いし。泳げないわけじゃねぇけど、あれだけの水の塊は恐怖しか感じない。  
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