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魔法を目一杯使ってでも、逃げられるものなら逃げたい。
っていうか、この男がこんな場所で腹を抱えて笑ってるわけがない。
幻覚だ、偽物だ、夢だっ!
「高おじさん?」
なんでここに?
そんな意味合いを含んだ皇にぃの声に、俺はソレが現実だと、実物だと、本物だと諦めた。
マジで、なんでここにいるんだよっ!
クソオヤジっ!!
「ちょっとサクのトコに顔出すだけのつもりだったのに、随分楽しそうなことしてるね」
……ほお、オヤジにはこの状況が楽しそうに見えるわけだ?
こんな学校の一角で行われていいような魔法合戦のレベルじゃねぇってのが、一目瞭然なのにも関わらず。
「いくら力の半分も出してはいないとはいえ、こんな場所じゃあ邪魔になるぞ。
それに、近所から苦情がきたら俺の仕事にもなるし」
結局は自分の保身か……よ?
ちょっと待て。
今オヤジ、なんつった?
力の半分も出してないって言わなかったか?
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