【廃病院/頭脳戦】

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私は椅子に深く座り直し、深呼吸をする。 そして廃病院をクリックした。 瞬時に私のゲーム機の画面は、切り替わっていく。 そしてボロボロに朽ち果てた、薄暗い病院のロビーが表示された。 ちなみに私の操るキャラの背後には、マップの切目がある。 実質、ここがいざという時の脱出ポイントとなるのである。 私は画面の下方の文字表示部分を確認した。 視線は……まだどこからもきていない。 「……もうちょっと奥へ行かないと駄目か」 緊張をまぎらわす為に、思わず独り言がでてしまう。 私は敵を探すために、慎重に奥へキャラを歩かせた。 歩くと自分の回り以外が見えなくなり、暗闇に包まれてしまうのだ。 ……この場所は廃墟化した病院。 そんなマップなのだから、親切に照明なんてつくはずもないのだ。 それがこの場所の不気味さを、更にあげているのは確かである。
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