【廃病院/頭脳戦】

44/45
155404人が本棚に入れています
本棚に追加
/389ページ
私はゲーム機を操作し、杉浦さんのステータスページへと飛んだ。 「舞さん……もしかして乱入するの?」 朝霧さんが、私のゲーム機を覗いてくる。 私はコクリと小さく頷いた。 「はい。しようかな……って考えてます」 そして次に私は装備を確認する。 装備は前回、通常戦を行った時のままだ。 その為ナイフは破損したまま。 【壊れた武器】 これが現在の私の武器。 今は仕方がないが、近いうちにかえておくべきだな。 そう思いながら、私は乱入をするためにボタンを押した。 「あ!舞さん、僕も乱入するよ」 朝霧さんも私に続き、乱入をしてくる。 「じゃあ、僕も乱入するっす」 太一さんがゲーム機のボタンを押す。 ――が、しかし一足遅かった。 ━━━━━━━━━━━━━━ 【戦闘中/乱入歓迎】 敵:殺戮人形 状況:1ターン目 攻撃者:慎二 スギウラ シンジ 杉浦 慎二 (体力) 【5000/5000】 《乱入者》 八城舞 朝霧退助 中谷拓也 以上の三名。 【反後太一】 ※定員オーバーのため、乱入不可能。 ━━━━━━━━━━━━━━ 画面にこの表示がされた。 定員オーバー。 メンバーの最後の一つの欄に、中谷拓也、この文字があったのだ。 ……確か中谷拓也さんって、猫をいつも抱えている、あの変わった人? 私は視線を職場内のあちこちへとやる。 もちろん、中谷さんを探すためだ。
/389ページ

最初のコメントを投稿しよう!