第④章・覚醒

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第④章・覚醒

高く掲げられた細身の剣が太陽の光を反射する。 「あっ…」風を切る音と共に振り下ろされた剣は受け止めたアトスの剣をたたき落とした。 「まぁ運がなかったと思って諦めな!じゃあな!」低く枯れた声はそう告げるとアトスの首に剣を突き付けた。     森を抜けて少し歩いたアトスの目に映ったのは、遥か遠く微かに見える王都と、王都まで延々と続く街道であった。   歩き続けて歩き続けて…、米粒程の大きさしかなかった王都は、アトスのちっさなあえてちいさなとは言わない剣と同じくらい大きさになっていた。 「うげ死ぬだるい…。」 「はぁ…。空飛べないかなぁ…。」 パカパッパカパッ…。 「そうそうパカパッって…え?空を飛ぶのはぴゅーんでしょ!」 「って…ん?馬車?と騎馬兵?」 変にテンションの高くなったアトスの1人ノリツッコミをよそに、2つの影は凄まじい速さでアトス?王都?へと近付いてきた。 「止まれやこら!」 「お、お助けを💦💦」 遠くからでも楽に聞き取れたやり取りから、どうやら騎馬兵ではなく盗賊らしい。 かすかな抵抗もしないまま、盗賊に馬を逃がされて馬車は止まってしまった。 運悪くアトスの目の前で…。
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