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私もどう声をかけてよいか解らず暫く沈黙が続いた。
「…あんたも金持ち…好きか?」
突然牧村くんが呟く。
「えっ?何?突然?
私は別に…
今まで平凡に生きてきたし…。
お金なんて…
ははっ…
看護士はそれなりに貰ってるし…。
恋の理想は…好きな人が記念日とかに側にいてくれる事かな…?
あまり私をほっとかない人が理想。」
私は本気でそう思ってた。
元カレ《敬吾》はいつも忙しくて…
私ほったらかしだったから…。
「本気で…そう思ってるか?」
牧村くんは酔っているのか私を睨む様に見つめて来た。
「ははっ…顔…怖いよ。
嘘つかないよ。
罰当たりたくないし。」
私がそう言うと牧村くんは
「早智恵?変な奴だな?」
そう言って笑顔に変わった。
私はその笑顔に…
また恋に落ちた。
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