サチ②

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私もどう声をかけてよいか解らず暫く沈黙が続いた。 「…あんたも金持ち…好きか?」 突然牧村くんが呟く。 「えっ?何?突然? 私は別に… 今まで平凡に生きてきたし…。 お金なんて… ははっ… 看護士はそれなりに貰ってるし…。 恋の理想は…好きな人が記念日とかに側にいてくれる事かな…? あまり私をほっとかない人が理想。」 私は本気でそう思ってた。 元カレ《敬吾》はいつも忙しくて… 私ほったらかしだったから…。 「本気で…そう思ってるか?」 牧村くんは酔っているのか私を睨む様に見つめて来た。 「ははっ…顔…怖いよ。 嘘つかないよ。 罰当たりたくないし。」 私がそう言うと牧村くんは 「早智恵?変な奴だな?」 そう言って笑顔に変わった。 私はその笑顔に… また恋に落ちた。
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