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「今回は良い男いるといいね。」
夏奈子は車内で手鏡を見ながら化粧直しをする。
「ははっ…そうだね。
早く結婚して楽したいな。」
私も窓に映る自分を見て髪形を整える。
「早智恵は男切らさないけど男運ないよね?
前のあいつにしろ、2年間モヤモヤして結局別れたし。
駄目男ばっか。」
夏奈子は真顔で言う。
「そう言う夏奈子だって俊哉さん二股だったじゃん?
敬吾は仕事が忙しかったんだよ。
私の為だって言ってたし。」
私は少しきつく言った。
「俊哉?あぁ、もう忘れた。
敬吾?だっけ?
あれ仕事って言って他に女いたんじゃないの?
解んないけどさ。」
夏奈子がまた冷たく私に言い放った時、
タクシーは目当ての店の前に着いた。
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