サチ②

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「今回は良い男いるといいね。」 夏奈子は車内で手鏡を見ながら化粧直しをする。 「ははっ…そうだね。 早く結婚して楽したいな。」 私も窓に映る自分を見て髪形を整える。 「早智恵は男切らさないけど男運ないよね? 前のあいつにしろ、2年間モヤモヤして結局別れたし。 駄目男ばっか。」 夏奈子は真顔で言う。 「そう言う夏奈子だって俊哉さん二股だったじゃん? 敬吾は仕事が忙しかったんだよ。 私の為だって言ってたし。」 私は少しきつく言った。 「俊哉?あぁ、もう忘れた。 敬吾?だっけ? あれ仕事って言って他に女いたんじゃないの? 解んないけどさ。」 夏奈子がまた冷たく私に言い放った時、 タクシーは目当ての店の前に着いた。
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