第一部【赤髪と優等生】

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今日も学ランを着て、大きめのバックを持って歩く。 時刻は既に午前9時だというのにノンビリ歩いている少年がいた。 名前は【草薙・亮(クサナギ・リョウ)】 学校にも慣れ、友達も少なからず出来たのだが…朝はダメだ。 毎日7時という奇跡的な時間に起きる事は、低血圧な彼には信じられなかった。 今日も欠伸を噛み締め、学校までの道のりを歩く。 学校は嫌いではない。 暇つぶしにはなるし、繰り返しのような日々だったが、彼は好きだった。 ここまでなら…ただ単に遅刻魔の少年で片付けられるのだが、彼は一般の生徒と決定的に違う所があった。 髪の毛が真っ赤。 草薙亮、中学一年の夏…。
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